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VISIBLE (72)
今井 聖
アネモネの花芯の白や犬の忌日
元寇より進まぬ授業青葉風
山法師は田中正造の鬚の白
フライング泳者最後に戻り来る
万緑や棚も梯子も醤油の香
点呼の末尾夏蝶となりゆけり
スリップ痕囲む白線夏燕
アイス捨てファウルボールを捕りたるよ
校舎とも病舎とも見え燕来る
青大将アースのごとく地に垂れて
夏座蒲団死者の翼のごとくあり
冷蔵庫ボディーブローのやうに閉づ
冷蔵庫明るさだけを知つてゐる
植田診る膝ついて指差し入れて
鳥籠のやうなケバブ屋夏の月
バーコード探す西瓜を回しつつ
仏間にてビーチパラソル開きみる
青田中友の母ゐて我が名呼ぶ
(角川『俳句』七月号発表の句と一部重複)
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