街の一句  2012年


短夜や明日こそ君に謝らん  北大路 翼


率直、素直な感慨。

この作品には輝くような若さが感じられる。

年齢的な若さではない。

率直、素直な述懐の中にある気持の柔軟さである。

俳壇は今若さを求めているらしい。

どこの結社も若い人たちの勧誘や養成に力を入れている。

しかし、年齢の若さは、肉体の若さ以外の 何を意味しようか。

芸術の世界はもとより、政治の世界もそうだが、

若者なのに考えが古く保守的なひともいれば

八十歳を超えても考え方が柔軟で、志を立て理想を追っているひともいる。

僕達はそういうひとを何人も見てきた。

年を取るということはいろいろなことを知るということだ。

知ったあげくに老獪になるか、

より純粋な限差しを持てるかはそのひとの気持にかかっている。

知らないで純粋であることはちっとも偉くない。

                         (今井 聖)



                2012.6.24(これまでの「未来区鳥瞰」選評より)

            

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