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VISIBLE (81)


今井 聖







着ぶくれし傀儡満載終電車

冬帽の一つが記者に囲まれゆく

或る夜の湯ざめそのまま五十年

タンメンの緑に冬日港湾地区

炒飯の赤も黄色も師走かな

洗つても洗つても顔冬の月

梅吉が遊ぶよ月のドッグラン

雪晴や饂飩の玉のほぐれゆく

雪崩響く兵舎のごとき豚舎あり

凩のふと止みにけり焦げ臭き

絶筆の一句斜めや冬の月

また仰臥鼠骨の秋の句を笑ひ

子規庵の冬の小さき如雨露かな

どうしても寒月隠す廂かな

珈琲に沈んでをりぬ冬の山

雪下す株式市況始まるまで

雪晴や応援団の五厘刈

指でマイク打つて始まる冬の朝

弔辞訥々と雪嶺燦々と

父消えぬ上がり框に凧置いて

冬桜失禁の父慰めて

押入に空ら箱満つる年の暮







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